モーツァルトは奇跡のような曲をたくさん遺しているので、奇跡的だと騒いでも仕方ないのだが、この曲もひとつの奇跡のように思う。なかんずく、終楽章はかわいらしい奇跡である。そうとは書いていないが、8分の6のシチリアーナによる変奏曲。譜例に示したのは第2変奏にあたるが、第二バイオリンが大活躍し、細かなダイナミクスの指定とともにリズミカルな大変面白い効果を上げている。因みに、譜例の7小節目冒頭はEb on G で、これはニ短調のナポリの六度である。

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